空き家に残された仏壇を前に、どうすればよいか悩んでいませんか?
「空き家を相続したけど、仏壇を処分しても罰は当たらないの?」
「魂抜きって本当に必要なの?」
「そもそも誰に相談すればいい?」

そんな悩みを解決します!
この記事では、空き家に残された仏壇の対処方法として、「処分(仏壇じまい)」と「別の場所へ移動する」の2つの方法について具体的に解説します。
さらに、仏壇を動かす前に必要な「魂抜き(閉眼供養)」の重要性と、その具体的な手順や費用相場もご紹介!
実際に、空き家の仏壇を正しく整理できたことで、「長年の心の重荷が解消できた」といったとの声もいただいています。
この記事をご覧の方とって、悩みを解消し、負担が解消されるお役に立てれば嬉しいです。
- 家に残された仏壇の整理方法
- 処分または移動する際の手順と費用
- 魂抜き・魂入れの必要性
- 空き家と一緒に処分する際の不動産屋の選び方



順番に説明します!
空き家の仏壇を放置するリスク





空き家の仏壇を放置すると、家にも影響が出るので、早めに対処することが大切です。
劣化や損傷の原因となる
誰も出入りしない家の中は、空気が淀み、湿気や害虫の影響を受けやすく、劣化の進行が早まります。



誰も済まなくなった家は早く劣化するっていうよね。。。
そこに長期間仏壇を放置すると、木材が湿気を吸って内部から腐り、仏具の金属部分は、空気中の水分やほこりに反応してさびが進行します。
仏壇に使われる漆や金箔も、湿度と乾燥の繰り返しで剥がれてしまいます。
このように、放置すればするほど修復が困難になってしまうのです。
空き家の売却や賃貸時に障害となる
空き家を売ったり貸したりする際、仏壇が残っていると交渉が難しくなることがあります。
多くの人が、縁起や宗教的な意味を気にして、仏壇付きの空き家を敬遠するからです。



どうして交渉が難しくなるの?
仏壇が残されていると、買い手・借主側から「仏壇は怖い」「扱いに困る」と敬遠されることが多いからです。あり、売却や貸付けのチャンスを逃すリスクがあります。
その結果、売却や貸付のチャンスを逃し、空き家期間が長引いて、コスト負担が増えてしまいます。
そのため、不動産会社に相談した際、仏壇が残っていると「片付けてから売りましょう」と言われるケースが多いです。



空き家の価値を守るためにも、仏壇対策は早めに!
【2択】空き家の仏壇の対処方法


空き家に残された仏壇の対処方法は、大きく分けて、「処分(仏壇じまい)」または「移動して供養」の二つがあります。



どちらを選ぶかは、家族や親族でしっかり話し合って決めましょう。
①処分する(仏壇じまい)
空き家の仏壇を処分する場合、「魂抜き(閉眼供養)」という儀式をしてから処分する必要があります。



魂抜きは、仏壇から魂を抜き、感謝の気持ちを込めて処分する大切な儀式です。
手続としては、お寺に依頼して「魂抜き(閉眼供養)」を行った後、専門業者や仏具店に引き取ってもらう流れが一般的です。
仏壇じまいには、お布施や費用がかかるため、事前に金額を確認しておくと安心です。
②移動して管理・供養を続ける
仏壇を手放さず、別の場所へ移動して供養を続ける場合、新しい設置場所は、直射日光や湿気を避け、静かで清潔な場所が理想です。
ただし、新しい家に移す場合も、次の通り移動前後で必要な儀式があるので注意しましょう。
- 移動前に魂抜きを行う
- 適切な設置場所を選ぶ
- 移動先で魂入れをする
仏壇の処分・移動前の準備


仏壇を処分したり移動したりする前には、いくつか大切な準備があります。
ここでは、準備ポイントについて説明します。
誰が費用負担するか相談する
仏壇の処分や移動には、次の費用が発生します。
- お寺へのお布施
- 運搬・処分費用
- 専門業者への依頼費用
たとえば、仏壇の運搬や処分を専門業者に依頼する場合、数万円から十万円程度かかることもあります。
費用負担を巡ってトラブルにならないよう、必ず家族で早めに話し合い、誰が負担するのか決めておきましょう。



後で揉めないためにも事前に相談しましょう!
宗教・宗派を確認する
仏壇を処分・移動する前には、必ず宗教と宗派を確認しておきましょう。
宗派ごとに儀式の作法や手順が異なるため、確認を怠るとトラブルの原因になります。



宗派がわからない場合は、早めにお寺や親族に確認を!
たとえば、先ほど説明した通り「魂抜き」が必要ですが、浄土真宗では「魂抜き」の代わりに、「遷座法要」または「遷仏法要」という儀式を行います。
また、日蓮宗や真言宗などでは、供養に使うお経や手順にも細かな違いがあるのです。
魂抜き・閉眼供養
仏壇を処分や移動する前には、浄土真宗以外では、「魂抜き(閉眼供養)」を行う必要があります。
この儀式を通じて、仏壇に宿る魂を正式に抜き、感謝を込めてお別れします。
魂抜きをしないまま仏壇を動かしたり処分したりすると、失礼にあたるだけでなく、罪悪感で、心残りを抱えたまま過ごすことになります。



魂抜きの意味や流れ、費用について具体的に解説していきますね。
魂抜き(閉眼供養)とは?
魂抜きとは、仏壇に宿っている仏様やご先祖の魂を正しく送り出す儀式のことです。
閉眼供養とも呼ばれ、お坊さんに読経してもらいながら、仏壇を「ただの物」に戻します。
魂抜きをせずに仏壇を処分すると、心理的な罪悪感を持ち続けてしまうことがあります。



魂抜きはどうやればいいの?
お坊さんにお願いして魂抜きを行えば、正式に仏壇の役目を終えさせることができます。
家族全員で参加し、ご先祖様への感謝を伝える良い機会にもなるので、心を込めて丁寧に儀式を行いましょう。
まとめると、魂抜きには、以下のような大事な役割があります。
- 仏壇の役目を終える儀式
- ご先祖の魂を正式に抜く
- 仏壇を物に戻す
- 家族で感謝を伝える場
魂抜き(閉眼供養)の流れ
魂抜き(閉眼供養)の流れは、一般的に次の手順で進められます。
スムーズに儀式を行うために、事前準備と当日の流れをしっかり押さえておきましょう。
- お寺に依頼する
- 日程を調整する
- 家族で参列する
- 読経を受ける
- お布施を渡す
- 仏壇を「物」に戻す
魂抜き(閉眼供養)の費用相場とお布施
魂抜き(閉眼供養)には、お坊さんへの「お布施」が必要です。
地域やお寺によって金額は異なりますが、近隣のお寺で閉眼供養を依頼した場合、お布施は2万円前後が一般的です。
遠方からお坊さんに来てもらう場合は、出張費としてプラス1万円程度かかることもあります。
また、正式な法要(親族が集まる法事形式)にする場合は、お布施が5万円以上になるケースもあります。
気になる場合は、依頼する前に「お布施の目安」を直接お寺に聞いてみましょう。



金額に迷ったら、お寺に相談してOK!感謝の心を第一にしましょう。
仏壇を処分(仏壇じまい)する手順


仏壇を処分するときは、正しい手順に沿って進めれば、心の整理もでき、トラブルも防ぐことができます。
ここでは、仏壇の処分方法とポイントについて紹介していきます。
仏壇本体の処分の種類
仏壇の処分には、次の通りいくつかの方法があり、ご自身の状況に合わせて選べます。
それぞれ特徴が違うので、メリット・デメリットを理解して選ぶことが大切です。
- 菩提寺や購入した仏具店に相談する
- 仏壇処分専門業者に依頼する
- 遺品整理業者に依頼する
- リサイクル業者に依頼する
- 自治体のルールに従って処分する(粗大ごみ等)
たとえば、仏壇を購入した仏具店では、閉眼供養から処分までを一括で引き受けてくれることがあります。
仏壇処分専門業者なら、搬出から供養まで丁寧に対応してくれる場合が多いです。
遺品整理業者は、仏壇だけでなく家全体の整理も頼めるので、空き家整理とあわせて依頼する人もいます。
リサイクル業者や自治体の粗大ごみ回収に出す場合は、事前に分別ルールなどを確認し、事前に魂抜きを済ませておきましょう。



どの方法も、仏壇への感謝を忘れずに進めましょう!
各処分方法の費用とメリット・デメリット
仏壇の処分方法には、それぞれ費用や特徴に違いがあります。
料金や手間、宗教的配慮を総合的に考えて、ご自身に合った方法を選んでください。
処分方法 | 費用(相場) | 特徴 |
---|---|---|
菩提寺・仏具店 | 2~5万円 | 宗教的な正式な処分ができる |
仏壇処分業者 | 3~8万円 | 搬出から処分までスムーズ。料金も分かりやすい。 |
遺品整理業者 | 5~15万円 | 家全体の片付けも一緒に頼める |
リサイクル業者 | 1~3万円 | 安い。事前に魂抜きが必要。 |
自治体粗大ごみ | 500円~3千円 | 安い。事前に魂抜きが必要。 |



長い目で見て、費用だけでなく「安心感」で選ぶのも大事ですよ!
仏具や位牌を処分する際の注意点
仏壇だけでなく、中に入っている仏具や位牌も適切に扱わなければなりません。
特に位牌は、ご先祖様の魂が宿っている大切なものです。
たとえば、位牌は仏壇の処分と同じく、魂抜き(閉眼供養)を行った上で処分する必要があります。
仏具も、供養後にお寺や専門業者に引き取ってもらう方法が安心です。
間違って一般ごみに出してしまうと、トラブルや不快な思いを引き起こす恐れがありますので、扱いが分からない場合は、必ずお寺や仏具店に相談しましょう。
仏壇を移動する手順


仏壇を処分せず、新しい場所へ移動して引き継ぐ場合も、正しい手順と注意点があるので、しっかり確認しましょう。
移動前の準備
仏壇を移動する前に必要な準備は、次の2点です。
- 移動先の確保と設置場所の検討
- 魂抜き(閉眼供養)と魂入れ(開眼供養)
設置場所は直射日光や湿気を避け、静かで落ち着いた場所を選ぶことが理想です。
移動先の家に仏壇を置くスペースがないと、移動できなくなるので、メジャーで大きさを測ってきちんと確認しておきましょう。



移動の場合も魂抜きは必要なの?
一般的に次の理由から、移動の場合でも魂抜きは必要です。
- 魂を一時的に抜くことで、仏壇をただの「物」に戻し、安全に移動できるようにするため。
- 移動中に破損や損傷が起きた場合の不敬を防ぐため。
- 移動先で改めて魂入れをすることによって、新しい環境にご先祖様や仏様を迎え直すため。
迷う場合は、移動前に魂抜きを行うかどうか、宗派やお寺に相談して判断しましょう。
浄土真宗では、魂抜きは不要とされています。
仏壇の移動方法
仏壇を安全に移動させる際には、仏壇が破損しないよう、細心の注意を払いましょう。
軽い仏壇であれば家族で運ぶこともできますが、重い仏壇は無理をすると大きな事故につながります。
布や毛布で包み、角を保護しながら、ゆっくりと運びましょう。



大切な仏壇を壊してしまわないか心配だよ・・・。
心配な場合は、専門業者に依頼すると、運搬から設置までしてもらえるので安心です。
専門業者の費用相場は、移動距離にもよりますが2〜5万円程度が目安です。
移動後の供養と管理
仏壇を新しい場所に移したあとは、「魂入れ(開眼供養)」を行うことで、新たな場でも仏様をお迎えすることができます。
お坊さんにお願いし、家族そろって新しい出発を祝うことができる大切な時間にもなります。
業者を選ぶポイント


仏壇処分を業者に依頼するときは、信頼できるところを選ぶことが重要です。
適当に選ぶと、供養が不十分だったり、トラブルになることもあります。
- 供養に対応しているか確認する
- 処分方法をきちんと説明してくれるか
- 見積もりが明確かチェック
- 口コミや評判も参考にする
たとえば、業者によっては「ただの廃棄物」として仏壇を扱うところもあるので、供養を行ってから丁寧に処分する業者かどうか、必ず事前に確認しましょう。
また、料金が不明瞭な業者は後から追加請求が発生することもあるので、注意が必要です。
このようなトラブルを防ぐためにも、必ず複数社から相見積もりをとり、料金だけでなく、サービス内容や担当者の対応も比較するようにしましょう。
空き家と仏壇を同時に処分するのがおススメ


空き家の売却・解体を検討している場合は、仏壇の処分と同時に進めるのがおススメです。
そうすることで、空き家を効率的に、スムーズに処分することができます。



空き家と仏壇を一緒に処分できれば、短期間で物理的・精神的負担から解放されます!
最近では、空き家専門の整理・売却サポート業者も増えてきており、宗教的な物品に配慮した対応も期待できます。
専門業者が近くにない場合でも、仏壇を処分した後であれば、普通の不動産屋でも対応できるようになるので、売却しやすくなるのです。
そして、空き家の売却にも相見積もりが欠かせません。
相見積もりを取らないと、家の適正価格も、担当者の良し悪しも分からないからです。



どうやって相見積もりをとればいいの?
ここでは相見積もりに便利な一括査定の会社をご紹介します。
一括査定や、不動産屋の選び方についてもっと詳しく知りたい方は、下記の別記事で詳しく解説しているので、合わせてご覧ください。





仏壇の処分と空き家の売却を同時期に進めれば、負担感を一気に解消できますよ!
まとめ
- 空き家に仏壇を放置すると劣化が進み、修復が困難になる
- 仏壇が残ったままだと空き家の売却・賃貸交渉が難航する
- 処分には「仏壇じまい」の儀式(魂抜き・閉眼供養)が必要
- 移動する場合も魂抜き・開眼供養を行うのが基本
- 費用負担や宗派の確認を事前に行い、家族で相談して決める
- 仏壇処分は専門業者に依頼し、供養対応や見積もり内容を必ず確認
- 空き家の売却と仏壇の処分を同時に進めると効率的
仏壇を空き家に放置すると、家の劣化だけでなく、売却や貸付にも悪影響が出ます。
また、精神的にも、モヤモヤした状態が長期化すると、精神衛生上も良くないです。
早めに対処することで、心の整理と空き家のスムーズな処分を実現しましょう!
Q&A
- 空き家に仏壇を放置すると、どんなリスクがあるの?
-
空き家に仏壇を放置すると、湿気や害虫による劣化が進みやすく、木材が腐ったり、金属部分がさびたりします。また、売却や賃貸の際にも「仏壇がある家は敬遠されやすい」ため、交渉が難航し、空き家期間が長引くリスクもあります。
- 空き家の仏壇は、どう対処すればいいの?
-
空き家の仏壇の対処方法は大きく「処分する(仏壇じまい)」か「移動して供養を続ける」かの2択です。どちらの場合も、魂抜き(閉眼供養)など適切な儀式を行い、家族や親族と相談しながら決めることが大切です。
- 仏壇じまいって何?どうやるの?
-
仏壇じまいとは、仏壇から魂を抜く儀式(閉眼供養)を行った上で、仏壇を処分することです。お寺に依頼して読経をしてもらい、感謝の気持ちを込めて仏壇をただの「物」に戻してから、専門業者や仏具店に引き取ってもらう流れが一般的です。
- 仏壇を移動する場合も魂抜きが必要?
-
はい、基本的には仏壇を移動する際も魂抜きが必要です。一度仏壇を「物」に戻し、安全に移動させた後、新しい設置場所で改めて魂入れ(開眼供養)を行うことで、ご先祖様を丁重にお迎えすることができます。ただし宗派によっては例外もあるため、事前にお寺に確認しましょう。
- 仏壇処分の費用ってどれくらいかかるの?
-
仏壇の処分費用は、処分方法によって異なります。お寺や仏具店に依頼する場合は2~5万円、仏壇処分専門業者は3~8万円、遺品整理業者は5~15万円が目安です。リサイクル業者や自治体回収ならもっと安く済む場合もありますが、いずれにしても事前に魂抜きを済ませておく必要があります。
- 仏壇を運ぶときに注意することは?
-
仏壇を運ぶ際は、布や毛布でしっかり包み、破損を防ぐため角を保護しながら丁寧に運びましょう。重い仏壇の場合は無理に運ぼうとせず、専門の運搬業者に依頼するのがおすすめです。移動前後で魂抜き・魂入れの儀式を忘れずに行いましょう。
- 仏壇と一緒に空き家の売却も進めたいけど、どうすればいい?
-
空き家の売却を考えている場合、仏壇の処分と空き家整理を同時に進めるのがおすすめです。専門業者に依頼すれば、宗教的配慮をしながら仏壇処分や家の整理を一括で行ってくれます。売却活動をスムーズに進めるためにも、相見積もりを取り、信頼できる不動産会社を選びましょう。