【分かる】家を解体する前にどこまで片付ければいいのか徹底解説！

「家を解体する前にどこまで片付ければいいの？」

「できるだけ解体業者に片付けてもらいたい！」

家の解体を考えるとき、「どこまで片付ければいいの？」と迷う方は多いですよね。

基本的には、家の中を空にしておくのがベストです。

というのも、家具や家電などが残っていると、業者による処分が必要になり、追加費用が発生することがあるからです。

もし自分で処分できるなら、自治体の粗大ごみ回収やリサイクルショップを活用するとコストを抑えられます。

一方、遠方に住んでいる方や忙しい方は、解体業者に処分も任せる方法もありますが、その分費用はかかります。

いずれにしても、事前にこの記事をしっかり読んで、自分が片付けるべき範囲を確認しておくことで、スムーズに解体作業が進み、トラブルも避けられます。

この内容が、あなたの不安を少しでも軽くする手助けになれば嬉しいです。

家の中を空っぽにするのがよい理由

家を解体する前に、時間と労力があるのなら、次の理由から、家の中を空っぽにするのが理想です。

ごみの種類が混ざると費用が増える

ごみの種類には、大きく分けて「一般廃棄物」と「産業廃棄物」と「家電」があり、それぞれ処分の方法が異なります。

それぞれのゴミは廃棄物処理法に基づいて分別しなければなりません。

解体業者は、家を解体して出た建材を「産業廃棄物」として処分しますが、そこに「一般廃棄物」や「家電」が混ざると、分別するための手間と費用が掛かってしまうのです。

仮に、分別しない「混合廃棄物」として処分すると、処分費用がかなり上がってしまいます。

これは、業者の都合ではなく、やむを得ないものです。

トラブルを防ぐ

家を解体するときにまだ物が残っていると、持ち主と解体業者との間でトラブルが起きる原因となります。

過去には、解体業者が家の中にあったアルバムを処分してしまい、家族とトラブルになった事例もあります。

処分されてしまったものは、いくら嘆いても、解体業者に苦情を言っても戻ってきません。

処分されたら困るものがある場合は、自分の責任において、片付け前に、必要なものを確認し、親族も交えて、残すか処分するかをしっかり話し合うことが大事です。

解体費用が安くなる

家の中が空っぽになっていると、不要な物の運び出しや分別作業が不要になるので、解体が早く終わり、結果として費用を抑えられます。

逆に、物がたくさん残っていると、解体までに時間がかかってしまい、そのぶん料金も増えます。

できるだけ事前に片付けておくことで、無駄なコストを削減しましょう。

作業の安全を守れる

家の中に物が多いと、解体業者が足を取られて転んでしまう等、作業中に転倒やケガをする危険が高くなります。

作業員の安全を守り、予定通りに解体工事が進むようにするためにも、家の中をすっきりとした状態にしておくことが必要です。

家に残置してもよいもの

構造や素材によっては、残したままで解体作業に支障がないものもあります。

持ち出さなくてよい代表的なものは次の通りです。

ふすま・畳など家の一部

ふすまや畳、障子などは家の一部として解体の対象になるため、無理に取り外す必要はありません。

これらは最初から「解体するもの」として見なされており、解体業者がまとめて処理するからです。

取り外しが難しい部材

壁に埋め込まれた器具や、天井に固定されたものなど、取り外しが難しいものはそのままでも構いません。

専門的な作業が必要なものは、解体工事で撤去してもらえます。

業者も一括で処理する前提で見積もりを出していることが多いです。

木製家具や金属類

木製家具や金属類も、状態によってはそのまま解体作業に含めて処理できます。

ただし、あまりに量が多い場合や、別途回収が必要な場合は費用がかかることがあります。

ただし、あくまで「状態が良いこと」が条件です。

たとえば、サビのない金属棚はリサイクル処分がしやすいため、業者によっては追加費用が発生しません。

反対に、壊れていて使えない家具や異臭のある物は、産業廃棄物扱いになり別途処分が必要です。

判断がつかない場合は、事前に写真を撮って解体業者に確認するのが安心です。

鉄製品・スチール製品

鉄やスチール製の品は、解体現場では資源として回収されることが多く、処分しやすい素材です。

重さがあっても、素材として再利用できるため、業者がまとめて回収してくれます。

ただし、サビがひどかったり、量が多すぎる場合は処分費が発生することもあるので、事前確認が必要です。

電線・ケーブル類

家の中にある電線やケーブル類は、建物に取り付けられている場合、そのまま残してかまいません。

解体業者が処理対象として扱ってくれます。

無理に取り外そうとすると、感電や破損などのリスクがあるため、安全のためにも残しておきましょう。

自分で片付けるもの

解体業者による処分が不向きで、自分で片付けるべきものもあります。

そのまま残すとトラブルや費用増につながるため、前もって整理しておきましょう。

とくに個人情報や法律に関わるものは、放置しておくと大きなトラブルに発展します。

家庭ごみや生ごみなどの一般廃棄物

家庭から出る日常のごみは、住んでいる市区町村のルールに従って処分しましょう。

家庭ごみは日常生活で出たものなので、解体業者では対応してもらえないケースが多いです。

とくに生ごみや食品の残りは、放置すると臭いや害虫の原因にもなります。

衛生面にも安全面でも、前もって片付けておくのが基本です。

個人情報が入った書類や貴重品

家の中には、通帳、写真、アルバム、手紙等、思い出の品や、漏洩したら困る個人情報がある可能性があります。

個人情報が漏洩して困るのは、解体業者ではなく、自分自身ですよね。

これらは必ず自分で持ち出し、自分で適切に管理・処分するのが大事です。

家電（冷蔵庫・洗濯機など家電リサイクル法対象）

冷蔵庫や洗濯機などの家電は、「家電リサイクル法」で決められた方法で処分しなければなりません。

家電リサイクル法の対象品目は次の通りです。

正しく処理しないと、個人の場合、50万円以下の罰金が科される可能性があります。

自分で運ぶのが難しいときは、家電量販店などで引き取りを頼むこともできます。

粗大ごみ

タンスやベッド等の大きくて重いものは、自治体の粗大ごみとして処分しましょう。

処分の方法は自治体によって異なりますが、指定された方法で事前予約し、「処理券」を貼って収集日に出します。

地域によっては戸別回収のほか、クリーンセンターへの持ち込みも可能です。

解体業者の中には、解体と一緒に処分してくれるところもあるので、見積もり時に確認してみましょう。

有害物

有害ごみは火災や環境汚染の原因になるため、特別な出し方が必要です。

必ず、自治体のルールに従って処分するようにしてください。

解体費用を安くする方法

解体費用を安くする方法として、家を空っぽにしておくことは説明しましたが、他にも方法があります。

その方法は、「処分費用を抑える」と「収益を得る」です。

自分たちでの片付けや、リサイクル活用、見積もりの取り方によって、数十万円単位で安くなることもあります。

具体的な方法は次の通りです。

まだ使える物や価値のある物は、捨てるよりも誰かに譲ったり売ったりする方が断然おすすめです。

使える仕組みをうまく使って、自分に合ったやり方を選びましょう。

親戚や近所に譲る

「処分費用を抑える」方法の１つ目は「親戚や近所に譲る」です。

たとえば冷蔵庫や食器棚、ソファー等、引っ越しや新生活に必要な人には喜ばれます。

処分費用がかからず、感謝されることも多いため、気持ちの面でもスッキリします。

解体の見積り前に、親戚やご近所に声をかけて、欲しい物があれば持って行ってもらいましょう。

身近な人とのやりとりなので、気軽に相談しやすいのもメリットです。

リサイクルプラザに出す

「処分費用を抑える」方法の２つ目は「リサイクルプラザに出す」です。

自治体が運営しているリサイクルプラザでは、不要な物を無料で引き取ってくれることがあります。

たとえば、まだ使える机や本棚、自転車や服等が対象となります。

引き取り可能な物は、事前に確認してから持ち込むのが効率的です。

持ち込みは予約が必要な自治体もあるので注意しましょう。

リサイクルショップの買取を利用する

「収益を得る」の１つ目は「リサイクルショップの買取を利用する」です。

状態の良い物は、リサイクルショップで買い取ってもらえばお金に変えられるので、片付けと同時に収入にもなります。

たとえば、ブランド品や、引き出物の未使用食器、ゲーム・おもちゃは高値がつくこともあります。

箱や説明書があれば、いっしょに持ち込みましょう。

出張買取サービスを利用する

「収益を得る」の２つ目は「出張買取サービスを利用する」です。

自宅まで来てくれる出張買取サービスは、大きな物や量が多いときに便利です。

重たい家具や家電のほか、大量のＣＤ・ＤＶＤやコレクション品がある場合、スタッフが運んでくれるので手間がかからいのが魅力です。

他にも、着物やブランド品も対象です。

もし、買取価格に納得できない場合は、断ってもOKのお店も多いので、気軽に利用できます。

忙しい人や高齢者には、とても助かるサービスです。

フリマサイトに出品する

「収益を得る」の３つ目はメルカリ等の「フリマサイトの出品する」です。

品物によっては、リサイクルショップに売るよりも、高く売れることもあります。

自分のペースで売ることができるのもメリットです。

趣味で楽しみながら片付けられるのも、フリマのよいところです！

解体の相見積もりを取る方法

解体費用を適正価格で依頼するには、相見積もりを取るのが不可欠です。

もし、相見積もりを取るのが面倒で1社だけで決めてしまうと、相場より高い金額で契約してしまったり、対応の悪い業者を選んでしまうリスクが高まります。

一括見積もりサイトを利用する

1社だけの見積もりでは、その金額が妥当なのか判断できません。

必ず2〜3社に相見積もりをとることで、価格差や対応の違いが見えてきます。

同じ条件で見積もりを取る

相見積もりを取るときは、同じ条件・情報で各社に依頼するのがポイントです。

公平に比較するためには情報の伝え方を揃えましょう。

たとえば「建物の構造」「坪数」「解体時期」「中の残置物の有無」などを正確に伝えることが重要です。

業者によって説明内容を変えると、比較が難しくなるので注意しましょう。

解体業者を選ぶときの注意点

解体工事は高額でトラブルが多い分野でもあるため、業者選びは慎重に行う必要があります。

価格だけで決めてしまうと、追加料金や近隣トラブルなど思わぬ問題につながることもあるのです。

建設業許可の有無を確認

まず確認したいのは、建設業の許可や産業廃棄物収集運搬の資格を持っているかどうかです。

解体工事業者は、原則として「解体工事業の登録（建設業法）」または「建設業の許可」を取得していなければなりません。

許可がない業者に依頼すると、違法業者だったり、適切に処理されない可能性があります。

・ホームページに「建設業許可番号」や「解体工事業登録番号」の記載があるか？

・○○知事（般-〇〇）第12345号」などの表記があるか？

を確認しましょう。

追加費用の説明があるか

見積書をもらった後も、合計金額だけではなく、内訳や追加費用の有無などもチェックしましょう。

後から追加費用が発生し、トラブルになるケースもあるので要注意です。

このとき、見積書で工事内容ごとに費用を明示し、「仮設費用」「廃材の処分費」「養生シート代」などの内訳がしっかり記載されている業者を選ぶのがよいです。

こちらから色々質問し、あいまいな回答をしないかチェックしましょう。

近隣対応が丁寧か

近隣住民へのあいさつや養生（ほこり・騒音の対策）など、対応の丁寧さも大事な判断材料です。

工事中にクレームが入れば、工期が遅れたり、余計なトラブルに巻き込まれることもあります。

近隣住民に対し、具体的にどのように対応するのか、質問して確認することが大事です。

口コミや実績を調べる

解体の場合、口コミや実績、対応の丁寧さも比較の判断材料になるので、可能であれば、ネットや口コミで業者の評判を確認してみましょう。

ネットの口コミは、悪い評価の割合が多くなりがちですが、同じような悪い口コミが多い場合は、信ぴょう性が高いと言えます。

また、HPを持っている会社なら、施工事例や実績を確認することができます。

契約書の内容を確認する

契約書の内容はしっかり確認しましょう。

口頭での説明とは違ったり、説明がなかったりすることが書いてあることがあります。

たとえ面倒でも、しっかりと確認し、不明点は解決してから、ハンコを押すのが重要です。

まとめ

家の解体をスムーズかつ安く進めるには、家の中をきちんと片づけることが大切です。

トラブルや追加費用を防ぐためにも、自分でできる範囲で仕分けや片付けを進めてみてください。

思わぬ収入につながることもありますし、安全・安心な解体のために、事前準備はとても有効です。

Q&A

家の中を空っぽにするのが良いのはなぜ？

家を解体する前に家の中を空にしておくと、以下のような多くのメリットがあります。

• ごみの種類が混ざらず、処分費用が安く済む：産業廃棄物と一般ごみ・家電が混在すると、分別作業や処分費が増えてしまいます。
• トラブルを防げる：残された物を業者が処分してしまい、思い出の品などで後悔するケースがあります。
• 解体費用を抑えられる：不要物がないと作業時間や人件費を削減でき、コストダウンに繋がります。
• 作業の安全性が高まる：物がない状態だと作業員の転倒リスクが減り、安全に作業が進みます。

片付けが難しい場合でも、ふすまや畳などの家の一部、取り外しが困難な設備や一部の家具・金属類などは残しても大丈夫なこともあります。ただし、判断が難しい場合は業者に相談して確認しておくと安心です。